秋田で笑う約束

秋田美人、あきたこまち、なまはげ、大曲の花火、きりたんぽ。秋田のイメージといえばそのくらいしかありませんでした。そんな私が秋田に初めて足を踏み入れたのは2015年7月。きっかけは、シンガーソングライター高橋優でした。

アーティスト 高橋優

高橋優。多くの楽曲がドラマ主題歌やCM曲など、何かしらのタイアップに使用されているアーティストです。有名なところでは、東京メトロCM曲の「福笑い」、映画「桐島、部活やめるってよ」主題歌の「陽はまた昇る」、TBS系ドラマ「アリスの棘」主題歌の「太陽と花」など。そんな高橋優に私が興味を持ったきっかけは、フェスでした。そのときまで、彼の曲は「福笑い」くらいしか知りませんでした。しかし、彼のステージを見てものすごく惹き込まれました。お客さんに歌を伝える。そして楽しんでもらう。その気持ちがまっすぐに伝わってきました。加えて、歌詞が魅力的なのです。「評論家じゃなくあなたの声を聞かせてよ(パイオニア)」、「人生のピークを過去に設定するにはまだ早いんじゃない?(パイオニア)」、「どの出来事も君を彩る絵の具になる(明日はきっといい日になる)」。こういった歌詞が私の心に刺さり、高橋優というアーティストに興味を持つようになりました。

メジャーデビュー5周年記念イベント「秋田で笑う約束」で秋田へ

そんなとき、メジャーデビュー5周年を彼の地元である秋田で祝う記念フリーイベントが開かれることを知りました。その名も、「秋田で笑う約束」。同じく5周年という節目の年に発売されるベストアルバム「笑う約束」と掛けられています。この「秋田で笑う約束」は、2015年7月25日に、1日限定で行われました。これはもう、行くしかない!と思いました。彼の楽曲の魅力、ライブでの魅力はもちろんですが、秋田への愛の深さも、私を秋田へと向かわせました。彼は、各メディアで、地元秋田のことを話します。また、秋田弁もちょっとしたときに出ています。高橋優を知るうちに、秋田ってどんなところなんだろう、という気持ちも強まっていったのです。そして、土曜日に開催される「秋田で笑う約束」に合わせて、前日の金曜日に前入りで(!)秋田に向かいました。

大雨も吹き飛ばず、晴れ男(!?)

気合十分で臨んだ、「秋田で笑う約束」当日。朝、起床すると、なんと土砂降り。まさにバケツをひっくり返したような雨が降る中、整理券を求める列に並びました。屋外イベントにも関わらず、こんな天気なんて…。正直、秋田が嫌いになるかと思いました…。高橋優本人は、「自分は晴れ男だ」と豪語しているのですが、まったくの雨男ではないか!と思いました。このイベントでは、高橋優のフリーライブ以外にも、秋田を楽しめるステージやお店も出ていましたが、雨がすごくて楽しむどころではありませんでした。しかし!なんとライブが始まる直前、ライブの時間に合わせたかのように、雨は止みました。本人が豪語するよう、高橋優はものすごい晴れ男なのかもしれません!そして彼は、整理券を求めて大雨の中並んだ高橋優ファンも、たまたま通りかかった地元の方も、総勢5000人を熱狂させました。中でも熱かった1曲は、秋田弁で秋田のことを歌った「泣ぐ子はいねが」です。秋田弁を知らない人には、なまはげで有名な「泣ぐ子はいねが」というフレーズ以外、何を歌っているのかまったくわからないこの曲。彼のライブでは全国どこでも必ずといっていいほど歌われ、お客さんとのコール&レスポンスが定番となっています。コール&レスポンスでは、全国各地でその土地らしい言葉も使われ、大いに盛り上がります。とはいえ、この曲は秋田の曲。やはり秋田で歌うのが最高に盛り上がるのです!しかも、本物のなまはげもステージに現れるという秋田でしかできない演出まで!秋田出身でない私には、アドリブで入る秋田弁のコール&レスポンスは、やや戸惑いながらでしたが、会場全体が非常に熱くなった1曲でした。

また秋田で一緒に笑おう

このイベントにつけた「秋田で笑う約束」という名前について、ライブの最後で彼は語ってくれました。「今日、秋田で一緒に笑うという約束を果たしにきただけではない。また絶対、今日のように秋田で一緒に笑うことを約束しにきた」と。地元秋田への愛や感謝の気持ちが伝わってきました。秋田県民でない私にも、彼のその気持ちが優しく温かく届きました。初めての秋田が、この「秋田で笑う約束」でよかったと素直に思える、とても良いフリーイベントでした。また秋田で一緒に笑いたいです。

秋田で笑う約束では、限定グッズも販売されました